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難削材とは
優れた機械的特性や熱的特性を持った材料である反面、文字通り被削性が悪く切削・旋削などの加工が難しい材料です。
難削材の主な特性 | 材質例 |
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高硬度 | 高硬度鋼 (焼入鋼、ダイス鋼、高速度工具鋼、プリハードン鋼、非調質鋼 等) 高硬度鋳鉄 (高合金チルド鋳鉄 等)、Co基超耐熱合金 (ステライト 等) |
加工硬化性が大きい | Fe基/Ni基/Co基超耐熱合金(インコネル・ハステロイ・ワスパロイ)、ステンレス鋼、 耐熱鋼ステンレス鋼鋳鋼、耐熱鋼鋳鋼、高マンガン鋼鋳鋼、球状黒鉛鋳鉄、 オーステンバー球状黒鉛鋳鉄 等 |
工具との親和性が高い | Fe基/Ni基/Co基超耐熱合金(インコネル・ハステロイ・ワスパロイ)、 チタン合金、ステンレス鋼、高速度工具鋼 |
高温強度が大きい | Fe基/Ni基/Co基超耐熱合金(インコネル・ハステロイ・ワスパロイ) |
熱伝導率が小さい | チタン、チタン合金、超耐熱合金、ステンレス鋼、純ニッケル、 高マンガン鋼 等 |
材料強度が大きい | ダイス鋼、マルエージング鋼 等 |
アブレシブ物質を含有する | 焼結鋼、高速度工具鋼、高Siアルミニウム合金、FRP、 |
延性が大きい | 純ニッケル、純銅、純アルミ、純鉄、アルミニウム、 アルミニウム合金、無酸素鋼 等 |
被削性(machinability)
材料の削り易さを一言で被削性と呼びますが、生産性の観点から見た被削性とは、
①工具寿命 ②仕上げ面 品位(精度、粗さ) ③切削抵抗 ④切屑処理性 等を総合して評価されるべきものであり、材料特性によって一義的に定まるものではありません。
したがって、評価基準を明らかにする場合は、「工具寿命から見た被削性」や、「切屑処理性から見た被削性」という表現がなされます。
被削性指数(被削性率)とは
硫黄快削鋼(AISI‐B1112)の切削で20分の工具寿命が得られる切削速度を100とした場合のある材料の20分工具寿命を与える切削速度を実験的に求めた値。
難削材の種類
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